いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
 10.小3〜大学2年男子・・・クラスでのいじめ(現在、34歳)

 ご本人からのメール
※現在、作家として執筆や講演でご活躍されている中園直樹先生からのご投稿です。先生のHPはこちらです。ピンクシャツデー(いじめ防止のキャンペーン)を広める活動にも、熱心に取り組んでおられます。

〔いつごろから?〕
小学校3年〜大学2年

〔いじめグループは何人?〕
多数+(悪質な人間2人)

〔いじめグループはどんな人たち?〕
不良+悪質な隠れ不良

〔まわりの人たちのようす〕
見て見ぬふり

〔いじめのくわしい内容〕
・タバコの吸殻の入った水を飲まされる(高校時代)。
・農薬や洗剤の薄めたものを定期的に服用させられる(高校時代)。
・人間性を否定し、洗脳される(高校時代)。
・深夜までいじめられる(高校時代)。
・休日は早朝から深夜までいじめられる(高校時代)。
・裸の写真を撮られ「これでお前は俺からは一生逃げられない」と脅迫(高校時代)。
・監禁されていじめられる(大学時代)。

 小学校三年から大学二年までいじめられ続け、何度も自殺を考えながら、自分の力で克服し、現在作家として活動している中園直樹と申す者です。上記内容は全て自分の作品の中に書いています。


〔克服法〕

 まず、いじめられていた原因、再発を繰り返した原因を考えた。

【原因】
 優しすぎたこと。
 真面目すぎたこと。
 忍耐強すぎたこと。
 自分に厳しすぎたこと。
 義務感が強すぎたこと。
 絶対に怒らなかったこと。
 「暴力反対」の信念を貫いていたこと(長年剣道をやっており、自分の力が人並み以上に強いことを知っていたため。また、当事の私の理想の人間、尊敬する人間が『勝海舟』だったため。『勝海舟』は剣術の免許皆伝の腕前を持っていたにもかかわらず、あの激動の明治維新で一度も剣を抜かなかった。それに影響を受けていた)。
 自分のことより、他人のことを考えすぎていたこと。

 その後、加害者を抜かしたいじめられないタイプの人間を観察した。

【いじめられないタイプの人間】
 明るい。
 多少暴力的。
 多少不真面目。
 多少自分に甘い。
 多少自己中心的。
 あまり忍耐力が無い場合が多い。
 自分の怒りを止めることが下手な場合が多い。
 あまり信念は持たず、流行に流されやすい傾向にある。

 完全に自分を変えることはできないため、「表面上、そういう人間に見える」ように努力した。

【上記表面以外に、内面で大きく変えたこと】
 暴力反対の信念を捨てた。
 普通程度に「自分に甘く」するように努力した。
 自分のこと『しか』考えないという風にはならない程度に、自分のことを考えるようにした。
 お笑い番組は必ずチェックするようにし、他人を笑わせてる明るい人間を観察して、少しずつ自分に無理をさせない程度に、真似るようにした。今では普通に他人を笑わせるのが得意になり、明るい人間になっている。

・結果
 どんな悪質な人間に出会ったとしても、いじめられることが無い人間になることができた。また、最初は表面上いじめられないタイプの人間の真似をしていただけだったが、現在では元から明るい人間だったかのように、すっかり自分の性格として馴染んでいるものもある。

※注意点
 これはあくまで「私の場合」であり、いじめの種類が様々で、解決法が様々あるように、必ず誰にも当てはまるという訳ではない。また、自分の場合は「いじめが無くなった後」に自分を変えたため、いじめられている最中の場合は、更に慎重になる必要がある。
 また、この辺りは小説『星空マウス』(私のHPにある作品では『星空マウスと凍える虎』)にも書いている。注意点も含めて、非常に詳細に書いているのは、メッセージ本『たった一人でがんばっている君へ―「いじめ地獄」から抜け出せたボクの方法』(大和出版)なので、この本が最も良いかもしれない(この本だけは『メッセージ本』という本の性質上、副題に『いじめ』の文字を使わざるを得なかった)。


〔著作など〕
現在「いじめ」と「自殺」を止める為の書籍を書いて、作家活動のかたわら講演活動も行ってます(不登校は”奨励”しています。将来のことより、『今を生き延びること』の方が大切だからです。きれいごとを言っていては子供たちは自殺してしまいます)。

 HPで、供たちの「命」の支えになる作品や、自らが傷だらけになりながら実践した方法を小説化した作品を無料で公開しています。
 下記に無料公開中の作品を挙げますので、ご活用いただければと思います。

『オルゴール』(文芸社/幻冬舎文庫)ベストセラーとなっています。
・作品の性質:一般の子供、加害者、見て見ぬふりの子どもたちにいじめをやめてもらい、被害者の支えになる。
・注意点:子供たちには受け入れられるし、いじめをやめてくれるし、自殺を踏みとどまってくれるし、いじめが良くないと思ってくれるが、教育関係者や大人には非常に評判が悪い(この傾向はネット上の感想を読んでいただくとすぐ分かると思います)。

『星空マウスと凍える虎』(いじめ脱出マニュアル小説風)
(小説作品として完成したものを『星空マウス』として文芸社より出版)
・作品の性質:とにかく被害者に生き延びてもらう(自分が実践して役立った方法を詰め込んでいる)。
・注意点:何故かこの作品を読んでいじめをやめてくれた加害者もいたため、完全に被害者向けで書いたつもりだったが、加害者がいじめをやめるという効果も期待できる。

『チョコレイトの夜』(いじめ脱出マニュアル+リハビリ)
(原稿用紙枚数を半分以下に削り、小説作品として完成したバージョンを文芸社より出版)
・作品の性質:HP版は作品として未完成の上に長い為、やや退屈に感じられる場合があるが、「必要」なことは全て入っている(出版しているバージョンは、作品としての完成度は上がっているものの、必要な部分を削らざるを得なくなっている)。不登校、ひきこもり、精神障害の辛さについても触れ、彼らがその傷を克服していく様を書いている(本人に許可をもらって、実際にそういう人間をモデルにした人物を数人書いている)。

 上記が無料公開中の作品であり、今後も私が生きている限りは無料公開を継続します。

 私のHPで「いじめ」の文字を可能な限り使わないようにしているのは、現場の子供たちは「いじめ」という文字を見た瞬間に拒否反応を示す為です(『いじめ』の文字を作品の全面に押し出した場合、被害者は辛さから読めなくなる。加害者は馬鹿にして読まない。見て見ぬふりの子はうしろめたさから読めない)。また、作品の題名、帯、あとがき、書き出し全ても同じように「いじめ」の文字を使わないように気をつけています。

 世間的に見ると、私は「作家」という扱いになっていますが、実際はそうではありません。
「悪質ないじめを減らし、子供たちの自殺を減らす」という「目的」を達成するために「小説」という「手段」を選んでいるだけです(小説は図書館に入れば長持ちするし、多少時間が経っても新鮮さを保てるし、文学史という歴史に残る可能性もあるため、自分の寿命が尽きてからも、多くの子供たちの支えになり続けることが可能であるため)。

 一応自己紹介のために、全ての作品も紹介しておきます。
小説『オルゴール』(文芸社/幻冬舎文庫)漢方薬
小説『星空マウス』(文芸社)手術
小説『ピエロで行こう』(文芸社)いじめにはあまり関係ない自殺防止
メッセージ本『たった一人でがんばっている君へ―「いじめ地獄」から抜け出せたボクの方法』(大和出版)手術
小説『チョコレイトの夜』(文芸社)手術+リハビリ

 また、マスコミで取り上げられた情報はトップページの「取材情報」「書評掲載紙、誌」に記載しており、講演の内容などについては「講演情報」に記載してあります。


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