いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
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103.小4〜中2男子・・・学校でのいじめ(現在、22歳) |
ご本人からのメール 〔いつごろ?〕 小4から中2 〔いじめグループは何人?〕 クラスの人全員敵でしたがいじめっ子は6人くらい 〔悪口の内容〕 にきび、身体のことなどや無視されたりなどもしました。 〔いじめのくわしい内容〕 社会人をしているものです。 いじめが始まったのは小学4年生ぐらいで原因は今思えばたくさんあったのですが。運動ができなかったこと、人と目を合わせて話せなかったこと、気が弱くやり返すことができなかったこと。などがあげられると思います。身体が大きかった僕は、運動ができそうなのに運動音痴だったため、余計に目立ってしまったようにおもいます。 帰り道にみんなが僕から逃げるという行為から始まり、だんだんエスカレートしていきました。クラスのみんなに無視されるようになり、掃除の時間に僕の机だけが運ばれないなど傷つくことが増えていきました。 だんだん、学校が嫌になり、ふと涙がこぼれることが増えていきました。 そのころ両親が仲が悪くなり、僕のことで喧嘩をすることが増えていきました。家にも学校にも居場所がなくなり本当につらかったです。 そして、ある日自殺を決心しました。朝から死のうと思っていたのですが死にきれず、結局断念しました。 そのころ決意したのは、「いじめられない、普通の人になること」です。 自分が苦手なこと(運動、コミュニケーション)を必死に鍛えました。 そして、中学に入ってからはボクシングを習いました。目的はもちろんいじめから自分を守るため(そのころは人を憎んでいましたから)。運動がすこしずつできるようになり、格闘技をやったことでいじめられない自信を得たことでいじめは少しずつなくなっていきました。 コミュニケーションも少しずつうまくなったことで、高校に入るころにはいじめはなくなっていました。 僕はいま、社会人ですが以前とはちがい、いじめられておりませんし、僕を愛してくれる友達が数人います。彼らは僕の大切な人です。 もし、今いじめに苦しんでいる人がいたら、それに屈しないようにしてください。 あなたもいつかあなたのことを大切にしてくれる仲間に出会えます。 ※たくさん質問させていただきました。お答えいただき、ありがとうございました。 Q1.運動ができなかったことがいじめの原因の一つということですが、たとえば、どんな運動が苦手でしたか。 バスケ、サッカーなどの球技に加え走ることなど、身体を動かすこと全般が苦手でした。 Q2.人と目を合わせて話せなかった、とありますが、同じ悩みをもつ子どもにアドバイスするとしたら、何と言ってあげますか。 少しずつ、友達がいればその人に協力してもらって目を合わす練習をするといいです。目を見て話すと相手の態度が変わってやさしくなります。 Q3.気が弱くやり返すことができなかった、とありますが、今思えばどんなときにやり返せばよかったと思いますか。 やり返すことはしないほうがいいと思います。やり返すならば徹底的にやり返す自信がないと難しいですね。 Q4.もし、今の知識・経験をもって小4の頃からやり直すとしたら、どのように行動しますか。 コミュニケーションをクラスの人ととって、いじめられないような居場所づくりをします。 Q5.体が大きかったとありますが、クラスで何番目くらいでしたか。 クラスでは一番大きく、学年でも2番目に大きかったです。 Q6.小学校のときのいじめっ子は6人くらいということですが、それは男子でしたか。 全員男子です。 ですが、クラスの女子たちにも嫌われいじめられていました。 Q7.小学校の時のいじめっ子のその後(中学〜大学など)をもし知っていたら教えてください。 あまりよく知らないですが、普通の大学に行ったと思います。いじめをしていたからと言って報いを受けたりはしていないと思いますよ。 Q8.小学校の頃は、ばい菌あつかいをされましたか。 されました。僕が触ったものはボール扱いされ捨てられました。 Q9.学校の先生に話そうとは思いませんでしたか。 話しましたが頼りになりませんでした。小中と先生に相談したが頼りにならず。自力で解決したので先生は今でも好きではありません。 Q10.小学校の頃、クラスに友だち(話せる人)はいましたか。 いじめが始まってからはいませんでした。給食もひとりで食べて休み時間は屋上に続く階段にいました。 Q11.小学校の頃の学校の行事で、一番辛かった時間はなんでしょうか。体育や修学旅行など・・・ 休み時間です。遊びに参加できず誰とも目を合わせられず、無視されるので居場所がありませんでした。 Q12.学校での休み時間はどのように過ごしていましたか。 休み時間はすることがないので廊下を歩き回っていました。 でもいじめっ子に会うといじめられるので、なるべくいじめっ子がいない道を探して歩き回っていました。 Q13.学校に行きたくなくてしょうがない朝、どのように考えて、自分をふるい立たせて通われていたんでしょうか。 何も考えないようにしました。感情を押し殺すようにしましたが、何もないのに涙がこぼれることが増えました。 Q14.ご両親の仲が悪くなったというのは、小学校何年生のときでしょうか。 小学校6年生くらいですかね。 Q15.ご両親はあなたのことでケンカされていたということですが、もしよろしければ理由をお教えください。 僕のいじめの経験を活かして子供たちを救えないかとブログを書いているのですが。 前に書いた記事に詳しくありますので、貼りますね。 少し長くなりそうなので、 http://yutadoryoku.hatenadiary.jp/entry/2017/08/24/ 「不登校中、家では夜になると親は僕がいじめられてる原因をなすり付け合ってた。 『お前がちゃんと教育しないからあんなのになるんだ』 なるほどー、僕はWあんなのWになっちゃったんだなと思って毎日泣いていた」など。 Q16.ご両親はどういう方でしたか。お父さんには相談しましたか。 どちらにも相談しましたが、根性だ気合いだといわれました。いじめはいつの時代もあると。全く頼りにならなかったので頼るのをやめました。 母親に関しては自分の世間体を気にして、本気で助けようとしてくれませんでした。 そのせいで親子関係に傷がつきました。今も心の奥底では両親を信用していないのかもしれません。愛は感じていますが、問題を解決する力は信用していません。 Q17.いじめで苦しんでいた頃にしていた趣味があれば教えてください。 科学が好きでした。実験器具などそろえていました。 中学時代は芸術を愛しました。彫刻などが好きで、家に帰ったら部屋にこもって彫刻刀を握っていました。芸術が心の癒しでした。 Q18.ご兄弟はいらっしゃいますか。 兄弟は2人います。弟がひとり、妹がひとり。弟もいじめられました。 Q19.自殺をしようと決心されたのは小学校何年生の時でしょうか。 小学校6年生のときです。 Q20.その時、なぜ、死のうと思われたんでしょう?何かきっかけとなる出来事が前の日にあったとか・・・ なにもありません。いつも通りにいじめられたと思います。 Q21.どのようにして死のうと思われたんでしょうか。 舌をかみ切ろうとしました。それ以外に思いつく方法がありませんでした。考える頭がなかったのかもしれません。 Q22.死のうとして、断念したときのことをぜひ詳しく教えてください。どう考え直して、自殺するのをやめたんでしょうか。 死にきれなかったそれだけです。死んだように生きようときめました。 Q23.「いじめられない、普通の人になろう」と、そう考えたきっかけなどありましたら教えてください。 いじめられなければなんでもよかっただけです。幸せでなくてもいじめられない、普通の人になれたらいいという願いです。 Q24.いじめられないために始めた運動ですが、具体的にどのようにして鍛えましたか。毎日、何キロか走るとか・・・ 毎日7キロ走りました。 Q25.コミュニケーションは、どのようにして鍛えましたか。とりあえずクラスの子に話しかけるとか・・・ 始めは何もできなかったのですが、中学二年生の頃からクラスの子が僕に話す練習をしてくれました。毎休み時間僕が人と目を合わせて話す練習をすることから始めてくれました。 Q26.ボクシングを始めたのは中1の時でしょうか。 中3の頃です。喧嘩を強くなりたくて始めました。 Q27.学校の部活には入らなかったんでしょうか。 テニス部に行っていましたが、そこはいじめられっ子が集まる部活でした。 Q28.色々な格闘技の中から、なぜボクシングを選ばれたんでしょうか。何か試合を見てとか・・・ 一番実践的なものを選びました。空手などは型など見た目重視に思えたのと、剣道などは棒がなければなりません。 Q29.ボクシングを始めてから、どれぐらいで効果(自信)が出てきましたか。 自信はずっとありませんでしたが、地元で有名な不良とケンカをしたことがありました。 その不良と引き分けたときに自分の身体が強くなっていることを感じました。誰にも負けないような気がしました。 Q30.高校では、何か運動などはされていましたか。ボクシングを続けられたんでしょうか。 高1まで続けていました。しかし、受験を頑張ろうと思ったのと、暴力はもう僕に必要なかったのでやめました。 Q31.高校時代は充実していましたか。 いいえ、自分を偽っていたので面白くはなかったです。 Q32.大学では、どんなことを専攻されたんでしょうか。大学時代も充実していましたか。 金融です。 いいえ、人生が充実してきたのは大学三年です。いま所属している団体に入ってからです。 Q33.現在、社会人とのことですが、もしよろしければどんなお仕事をされているかお教えください。 フリーランスで芸術のイベントなどを開催しています。 今後はコーチングなどでいじめに苦しむ中高生を救う仕事をしたいです。 Q34.何か将来の夢などがありましたら教えてください。 フリースクールを作りたいですね。自然に囲まれた、村のような静かな場所を作りたいです。下のアカウントはTwitterですが、フリースクールについて書いてあります。 よかったら見てみてください。 ↓ https://twitter.com/ramiaodin2011 Q35.現在の大切なご友人は、いつの頃できた方でしょうか。 仕事を始めてからですね。今の仕事はバイトをしながらやっていますが、以前とは比べものにならないほど充実しています。 Q36.なぜ、この克服体験談を送ってみようと思われたんでしょうか。 いじめられている子供を助けようというさねゆきさんの思いに共感したからです。たぶん著書もすべて持っています。 Q37.ご両親は、あなたが昔いじめで苦しんでいたことを知っていますか。 知っていますがいまだに、どうしたらいいかわからなかったようです。 Q38.最後に、いじめられている子たちにひと言お願いいたします。 いじめはつらいものです。 死ね、ばい菌、消えろ。人間として生きる価値を否定する最悪な言葉だと思います。 いじめられているときは、人生が暗く、逃げ場なんてないように思うかもしれません。「私は神様に見捨てられた」そんな風に思ってしまうかもしれません。 でも光がさすことはあります。 僕自身もずっといじめに苦しんでいて死んだように生きていましたから。こんな風にいま、いじめもなく、友達ができ幸せに生きていることが夢のようです。いじめを克服して6年くらいたちますが今でもそう思います。 自分を捨ててしまわずにどうか生きてほしいです。 いじめを克服した瞬間世界は変わります。今まで暗かった視界がパッと開けて、光が差したような錯覚に涙がこぼれます。あなたにもどうかその景色を見てほしい。そう思っています。 「死にたい」と思うこともあるかもしれません、でも僕はどうか負けないでほしいと思います。僕もいま、いじめの後遺症と戦っています。 ここで会ったのも何かの縁ですから、一緒に強く生きていけたらいいですね。 |
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