いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
110.高2男子・・・学校でのいじめ(現在、48歳)

 ご本人からのメール

〔いつごろ?〕
 高校2年生

〔いじめグループは何人?〕
 2人

〔いじめのくわしい内容〕

いじめが起こるまで
 友達の振りをして、近づいてきた。
 自分が養護学校から、入学して来たので。
 はじめから、目をつけられていたのだと思います。

 1年生は入学したばかりなので、3年生は進路があるので、いじめは少なかったです。
 2年生になった辺りからいじめがエスカレートしました。


いじめの内容
 映画に行こうと言われ、映画館に行くと。
 いじめた相手は、来なかった。毎日のように、廊下で大きな声で貧弱!貧弱!と呼ばれました。

 学生服を貸して欲しいと言われて、貸したら隣のクラスの男の子に売り飛ばしていました。

 なぜ、そう言うことをするのか?と聞くと逆ギレして、2人にトイレに呼ばれ殴られました。
 僕が倒れても腹や、顔を踏んで来ました。
 そのあとも、しつこくつきまとわれました。


耐えるために、どう自分を励ましたか
 いじめに耐えたと言うよりは、なぜ自分がこんな目に合うのか不思議で仕方ありませんでした。

 勉強したり、音楽を聞くのが好きだったので、なるべくいじめのことは、考えないようにしました。楽しいことだけを考えるようにしていました。


いじめられなくなるために、何をしたか
 なるべく関わらないようにした。約束しても来なかったりするので。約束はしないように距離をおきました。


今、どう思うか
 運が悪かったような気がします。やはり不良の生徒達だったので、文化部に入るとか、なるべく付き合う相手を選んだほうが良かったのかなと今では、そう思います。

 いじめに合ってしまいましたが、いじめに合って苦しんでる人や、家庭内や男女のDV被害者に対して、優しい気持ちを持てるようになりました。
 文章の関係で書けませんでしたが、小学生の頃から、同級生や先輩達に暴力を受けていました。

 20歳を過ぎて、しばらくはいじめや暴力のことがトラウマでしたが、映画や、エレキギターやカラオケが趣味なので、趣味の時間を増やしたら、少しづつトラウマも感じなくなりました。

 読みづらい内容かと思いますが、最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。
 一人でもいじめに合う人が減ることを、お祈りしております。




いくつか質問させていただきました。お答えいただき、ありがとうございました。


Q1. 養護学校から入学されたということは、身体障害者手帳をお持ちなのでしょうか?もし、よろしければどんな障害なのかお教えください。

 私は、慢性腎炎と言う病気を持っています。
 小学1年から中学を卒業するまで、A学園という福祉施設にいました。学校はすぐ隣にありました。
 B養護学校に通っていました。身体障害者手帳等はありません。


Q2. 何か部活等は入っていましたか?
 パソコン部に入っていましたが、実際は帰宅部のようなものでした。いじめた相手の一人も後からパソコン部に入ってきました。


Q3. 高1のときから高3まで、いじめっ子の2人は同じクラスだったのでしょうか。

 隣のクラスの生徒でした。今、思えば深い共通点はなかったです。たまたま知り合ったみたいな感じでした。


Q4. 映画館に行こうと誘われて行くと、誰も来なかったというのは、高2のときのエピソードでしょうか。

 高2のときです。自分からではなく。おい貧弱!映画に行くぞ!みたいな感じで、一方的に予定を言われました。結局、彼は来ませんでしたが苦笑(●´ω`●)


Q5. なぜ、「貧弱」と呼ばれたのでしょう?痩せていたとか…
 養護学校から来たのと、慢性腎炎の為、体育はいつも見学していました。若干、痩せてはいた気がします。


Q6. 学生服を親切に貸したら売り飛ばされた後、親に話して新しい制服を買ってもらったのでしょうか。親には事情を話しましたか?

 古い制服を何着かもっていました。親には心配をかけたくなくて話せませんでした。ちなみにうちは、父子家庭です。母さんは、僕が小学4年のときに、亡くなりました。


Q7. もし、親に話していたら、何と言っていたと思いますか。

 親は水産高校を卒業し、スポーツも得意だったので、話したらやりかえせ!と言ったと思います。保育園のときは、実際、父にそう言われました。


Q8. そのあなたの制服と知らずに買った隣のクラスの子は、返してくれなかったのでしょうか。

 お金を払ったから、売った人に言ってほしいとのことでした。買った人も僕の知り合いだったのであまり強くは、言えませんでした。


Q9. 先生には相談されなかったのでしょうか(高校生だと相談しにくいですよね…)。

 先生には相談しませんでしたが、いじめた相手が先生に殴られているのは、見たことがあります。何かしら問題のある生徒だった気がします。


Q10. 今でも、嫌なことがあると楽しいことを考えるようにされていますか?

 今も嫌なことがあれば、なるべく楽しいことを考えるようにしてますよ。


Q11. 意識して距離を置くようにしたとのことですが、話しかけられたときなど、何と言って距離をおきましたか?遊びに誘ってきたときに、どんな風に断りましたか。

 トイレの一件があってからは、誘うと言うよりは脅してきました。いい加減、こっちの言うことを聞けよみたいな感じでした。恐らく仲良くしたいのではなく、ペコペコさせたかったのだと思います。

パソコン部は、特に出席を取るような部活ではなかったので、やつらがしつこいときは、早めに自宅に帰りました。なるべく距離を置くようにしました。


Q12. 小学生のときは、いじめはありましたか。

 小、中学生は、養護学校でした。養護学校では、生徒会や部活などをしたので、いじめは少なかったです。むしろ施設に戻ってから、シカトされたり殴られたりしました…(T_T) 個室じゃなかったので、結構大変でした…(T_T)


Q13. 高校卒業後のことをお教えください。大学に行かれたのでしょうか。それとも就職をされたのでしょうか。

 高校卒業後は、就職しました。僕のように、片親の人が多くて、楽しい職場でした。


Q14. 現在は、どのようなお仕事をされていますか。

 昨年、東京の被災者住宅を引き払い。地元の岩手県に戻って来ました。しばらくは貯金や失業保険で、生活していました。今月から警備会社に就職することが、決まっています。


Q15. ご結婚はされていますか?

 20代の頃に付き合った女性が、病気の人は嫌いだと言ってきて、大変、傷つきました。

 その後も何人かお付き合いしましたが、僕を心配したり愛してくれたのではなく、ひたすら金銭だけを求めてきました。

 このときも、ひどく傷つきました。しばらくは結婚したくありません。と言うか、もうすぐ50歳になるので、なかば結婚は諦めています笑


Q16. 今一番楽しいこと、「いじめられた時、死なないで良かった!!」と思える瞬間は、どんな時でしょうか。

 仕事や趣味で充実したときです。いじめはやはり、子供じみているので。

 趣味のギターで、知り合いや知らない人とセッションしたり、最近は、市役所の町おこしに市民ライターとして、記事を書いていますが、野山に行って自然の写真を撮っているときに、なんとも言えない感動と充実感を感じます笑


Q17. こちらの克服体験談を送ってみようと思われたきっかけは何でしょう?

 体験談を送ってみようと思ったきっかけは、やはり田舎に引っ越してきたことが一つだと思います。東京にいるときは、仕事が忙しくて、何かゆっくり考える時間がありませんでした笑

 克服体験談を書こうと思ったのは、やはり自分の中である程度気持ちの整理がついたからだと思います。自分が被害者でいるうちは、相手にアドバイスできないと言いますか。辛くて、何も書けないんですよ笑 (T_T)

 いじめには合ったけど、なんとかなるよ!という前向きな気持ちで書かせて頂きました。
 僕も社会人として、働くようになって思うのですが、大人になると暴力ではなく、精神的ないじめ(パワハラ)に変わっていきます。

 なので、今、苦しんでる人には、逃げていいよとお伝えしたいです。学校を休んだり、会社を辞めるのは恥ずかしいと思うかもしれません。でもいじめを体験してみて、ある程度は逃げて解決できる部分も多いと感じています。

 例え話なんですが、電車が遅れて来ない時、駅でイライラしながら待つより、少し時間がかかってもバスにのれる人間になってほしいのです。
 
 道は一つではありません。ちょっとわかりずらかったかもしれませんので、ごめんなさい。


Q18. このいじめと戦おう!のHPを見つけたきっかけを教えてください。

 ライターの仕事を探していたときに、こちらのHPを見つけました。
 以前からいじめや家庭内暴力(DV)は許せないと思っていました。また、都内にある施設出身者の会にも参加したかったのですが、なかなか予定があわず、何もできないでいました。


Q19. 最後に、いじめられている子どもたちにメッセージをお願いいたします。

 悲しいことですが、自分が何も悪くなくても、いじめの対象になるときがあると思います。
辛いときは、どうか逃げると言うことをして下さい。なにも恥ずかしいことじゃありません。

 また、自分もそうですが、学生が終われば、いじめた相手ともほとんど会わなくなります。
今、あなたが辛い気持ちだったとしても、必ず転機は訪れます。どうか夢と希望を捨てないで下さい…。玉聞さんも相談にのってくれますよ!みんな、あなた達のみかたですよ!自分と仲間を信じてともに、生きていきましょう!


 玉聞さんとやりとりしていて、気持ちで通じ合える方がいるんだなと思いました。すごくほっとしたのと、同時にすごく感謝しています。これから未来のある子供達をいっしょにいじめから助けてあげましょう。それでは、また。\(^o^)/


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