いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
24.中一男子…クラスでのいじめ(現在、47歳)

 ご本人からのメール

〔いつごろから?〕
 中学一年になってすぐ

〔いじめグループは何人?〕

 4人

〔いじめグループはどんな人たち?〕
 あまり悪という感じはしなかった。

〔まわりの人たちのようす〕
 皆が見ていないところで、いじめがなされた。

〔いじめのくわしい内容〕
 今時のいじめに比べれば、いたずら程度かもしれません。教科書は隠される、弁当がなくなる、身体測定のとき女子の前でパンツ下げられる(先生がいても冗談でふざけてるとしか見てない)、暴力的なことは記憶してませんが、暴言はあったように思います。下校時は鞄持ち。とにかく、学校に行くのが嫌でたまらなかったのを思い出します。

 休み時間も教室で一人でいたり、周囲が笑っていても何が面白くて笑っているのか理解不能でした。家でも皆が見てるテレビ番組は見せてもらえなかったので、話題に困る変な奴だったんでしょう。いわゆる同類じゃなかったから、存在がうっとうしがられ、いじめのターゲットになったんだと思います。

 私の解決方法です。私は、朝礼のときに、おおげさに反抗しました(殴りかかる真似ですが)。朝礼中でしたから、担任も気づきました。事情を聞かれ、リーダーの名前と行為をあげました。なぜ、リーダーだけ言ったのかというと、仮にリーダー以外の3人が仕返しを考えても、リーダーが静止させると考えたからです。

 当人及び家族から謝罪を受けました。リーダーの親が、厳しく指導したんでしょう。以降はなくなりました、中二になり新学期を迎えたときは、周りと同化するように振舞うと、不思議となにもありませんでした。


 いじめる奴は最初に手探りで、いじめやすい相手を探します。その手探りの際に、毅然と対応するようにしました。すると、高校時代は、いじめられませんでした。

 いじめはどの時代も、大人社会からもなくなりません。ほんの小さな勇気を最初に相手にぶつけることから始めて、それがだめなら先生と親に訴えてみましょう。それでもダメだと、登校拒否だとか自殺だとか考えるようになるかもしれません。そこまで追い込まれたら、警察に行って、「いじめで自殺なんかしたくない!助けて!」と泣き叫ぶべきだと思います。

 大人の時間感覚は短く、子供時間感覚は長いです。大人は大人時間の都合で、ゆっくりと対処してしまいます。しかし、子供は待てません。だから、特別チームでも作って、急いで苦しみから開放させることが必要だと思います。将来は、法的に、暴力暴言等不当行為の被害者であると、訴えを起こせるようになると、いいと思います。”いじめ”という言葉自体も変えるべきかも知れません。




いくつか質問させていただきました。お答えいただき、ありがとうございました。

Q1.相手のリーダー格は、体格のいい人でしたか?

 体格は自分と同じだったように思います。


Q2.その一件の後、いじめリーダー格と何か会話したりすることはありましたか。

 会話はなかったです。


Q3.中二以降は、皆が見てるテレビ番組などを観れるようになったんでしょうか。「溶け込む」とありますが、気をつけていたことはなんですか。中一の時の自分と、中二の時の自分の大きな違いはなんでしょう。

 テレビに関しては以前と変わりませんでした。大きな違いは、友達ができて気持ちが明るくなったことです。また、いじめ甲斐のない人間になるよう、注意して学生生活を送ってました。


Q4.いじめる奴が、手探りでターゲットを探している時、「探られた」と感じるのはどんな時でしょうか。どんな時に、「今は強気でいかないと、ダメだ」と思うんでしょうか。

 例えば、学年が上がってクラスが変わり、初めてちょっかいを出された時です。


Q5.手探りの最初の接触の時、どのように対応すれば、いいんでしょうか。

 ムキにならず、多少笑いながら“なにすんねん”と軽く仕返しするんです(勇気を出して)。すると、不思議なくらいいじめに発展しませんでした。(高校時代も)


Q6.もし、よろしければ、中二以降、現在に至るまで、どんな人生だったか簡単に教えていただけないでしょうか。「生きててよかった」と思えたのは、どんな時でしたか。

 生きてて良かったと思ったことはありません。何かいいことないかなと思いながら生きてます。ただ、過去の大戦で命を失った若い兵士や、今日でも病気や事故で命を奪われた人たちのことを考えれば、どんなに辛くても自分の命は、自分で守らなければならないと思います。自殺なんてしてはいけません。また歳上の人は自分より長く生きてるので、どんな人でも尊敬するようにしています。

 勉強は出来ない子(0点の数は誰にも負けない)でした。なので、県内の高校は不合格で県外の高校へ進学しました。すると、勉強をろくにしてないのにクラスで中程度の成績を取れるようになり、少し劣等感がなくなりました。

 部活は吹奏学部で、高1の夏から高2の4月まで取り組みました。部員は自分だけでした。進学も就職も嫌だったので、音楽の専門学校へ2年間通いました。

 卒業後、レストランでアルバイトをしながら、兵庫県警の採用試験を受けました。しかし、病気のため二次試験は不合格となりました。当時、兵庫県警の一次試験は競争率が高かったんです。だから、兵庫県の高校に進学出来なかった自分にとって、この一次合格で、さらに劣等感がなくなりました。

 その後、レストランのアルバイトから社員になり、海外勤務も経験しました。以降は、中国料理店で働き店長にもなりました。現在は、倒産により失業生活を余儀なくされてます。もう50歳前、厳しい時代です。



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