いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
32.小4男子・・・クラスでのいじめ(現在、42歳)

 ご本人からのメール

〔いつごろから?〕
 小4の時の半年間。

〔いじめグループは何人?〕
 6人。

〔いじめグループはどんな人たち?〕
 仲良く遊んでいた6人。

〔まわりの人たちのようす〕
 6人に同調。

〔いじめの内容〕
 無視、仲間はずれ

〔克服するまで〕
 「自分なんか生まれなければよかった・・・」ただ、その思いでした。 いじめに関しては、周りを変えることはできないことを痛感しました。ではどうすればいいのか?それは自分が変わることしかありません。

 といっても、この文章をいまいじめで深刻に悩んでいる人のためと考えると、「それができれば苦労はないよ」と言われそうですが、周りに期待していては絶対に状況は変わりません。もし少しでもお役に立つことを言えるとすれば、打ち込めることを探す、そしてそれをやる!ことだと私は思います。


 私はたまたま近所のお兄ちゃんが連れて行ってくれたブルースリーの映画が人生最大の転機となりました。 「感動は心の扉を破る」という著書がありますが、私にとってブルースリーの映画「ドラゴンへの道」は、「感動は心の扉を蹴破る!!!」勢いになりました。そして映画の帰り道に空手道場に入門。

 空手に打ち込んだことで、すべてが好転していきました。でも、これは空手でなくてもいいと思うのです。好きになり打ち込めば、誰でも魂がやどる作品を作れたり、魅力的な人間になっていくという気がします。それが自信となって、自分を励まさなくても、毎日が楽しくなっていく・・・・という思いです。


 私は、幼少の頃、父親に遊んでもらったことがほとんどありませんでした。これは文句ではなく、現象としてお話しますが、要は体を使った遊びをほとんどやってなかっため、運動神経がゼロでした。これも父のせいにしているわけではありません。

 そのような子供が、いきなりガムシャラにトレーニングを始めました。稽古前に裸足で公道を5キロをマラソン、稽古は四股立ちを1時間、腕立て伏せを30回、腹筋を100回、などです。

 半年後にはものすごい結果が出ました。100メートル競争で万年ビリだった私が、二位でゴールイン。いつのまにか、足腰が鉄のように鍛えられていたのです。面白いもので、足が速いということはすべての運動神経に通じます。しかもそれが自信となって、まさに善循環です。体育が1から4にあがりました。学校の成績もどんどん上がりました。

 そして空手の組手の大会では準優勝(なぜか優勝はできないのですが・・・)。自尊心というものがむくむくとわきあがってきました。やればできる!


 いじめを受けていた頃あった傲慢さが、逆に自分に自信がつくことで少なくなっていくようでした。それはつまり、なんでもできるようになっていく、自信のある自分になるたびに、謙虚な心が大きくなっていくという感じでしょうか。

 しかも、弱者の心が分かる自信こそが私はとても尊いと思います。ですので、今の私は、謙虚で優しい人が大好きです。でも、これでさらに自信満々な何かを持っておられたら!という、気持ちがわいてくるのも事実です。それを空手を通じて伝えているのが今の私です。



いくつか質問をさせていただきました。空手道場の師範としてお忙しい中、ありがとうございました。ちなみに、経営されている道場のHPはこちらです→「人間空手 善心道」


Q1.空手を始めてから、いじめっ子に何か嫌なことを言われた(された)時など、対応が変わったことがあれば教えてください。

 これについては、空手をはじめてぐんぐん変わった私に、いじめをする人はいつのまにかいなくなってしまいました。


Q2.空手の道場に入門されたとき、不安な気持ちはありませんでしたか。たとえば「こんな僕が強くなれるんだろうか…」、「道場でもいじめられないだろうか…」、「いじめっ子たちが『おうお前、空手始めたんだってな。俺に突きやってみろよー』とか言って、ケンカふっかけてこないだろうか…」などです。

 不安はありませんでした。不安よりやる気が勝っていました。現状をどうしても変えたい!!!気持ちが熱かったのを覚えています。ものすごいきつい稽古でも耐えられました。それだけ傷は深かったと思います。


Q3.トレーニングで辛いと思ったことはありますか。

 もちろん、公道を裸足で走ると、釘は踏むは、ガラスは踏むわ、冬は足裏の感覚が麻痺するわなど。釘を抜く足裏の麻酔の注射の痛さは過去最高のものでしたし、今も忘れられませんね。釘が刺さったときは何も感じなかったのにです。

 あと、同じ稽古の繰り返し、延々とやる四股立ちと正拳中段突きが辛かったです。でも、これがあって、今があることを考えると感謝しています。


Q4.空手を始めて、いじめっ子たちにそれを知られたとき、彼らはどんな様子でしたか。

 内緒にしていました。


Q5.ご両親は、空手を始めたことについて何と言っていましたか。

 私の両親はかなりの自由主義者で、なんでも自由解放にしてくれました。学校に行きたくなければ、喜んで電話してくれる母親。ブルースリーの映画を見に行くきっかけも母親でした(私を立ち直らせる狙いは皆無だったと思います)空手は賛成でも反対でもなく、好きにさせてくれました。


Q6.空手を始めてから、どれくらいでいじめがなくなりましたか。1ヶ月、3ヶ月…など。

 そうですね。はっきり覚えていませんが、100メートル走で二位にすぐなりましたので、半年くらいでしょうか。いじめられた期間は至極短いほうだと思います。


Q7.空手を始めてから、どれくらいで学校での振舞いが謙虚になってきましたか。

 意識はしていませんでしたが、空手が上達すればするほど、大人しくなっていたと思います。


Q8.もし、いじめられっ子が堀様の道場に入門して来たら、どのように指導しますか。今までそういう子はいましたか。

 残念ながらいじめられっ子はまだ来ていませんが、いじめを受ける子に共通している(ずべてではありませんよ)として運動能力の低さはかなりの確率であると思います。

 私が自信をつけたのは、運動能力の劇的な上達が数字で現われたためというのもあります。だからまず走ることを重点し、下半身を強化させますね。そこから空手の基本などの動き、そして先輩に対する礼儀などの指導に入っていきます。


Q9.空手道場に入門できない子でも自宅でできる、何かおすすめのトレーニングはありますか。

 うーん、やはり自宅で一人でやるのでは進捗や上達の度合も計れないし、成長の過程が分からないと特に子供は長続きしないと思います。どうしても家から出られないという場合は、もしそのような子から私に連絡があれば、通信講座を作成し、月に一度家庭訪問で指導するとかするかもしれませんね。


Q10.ブルースリーの映画を見てから、道場に行くまでの道中について、質問します。映画館から道場に行くまでの、好きなことを見つけた時の感覚について教えてください。胸がワクワクするとか、自分がブルースリーみたいに動いている様子をイメージしたとか、とにかく何でもいいからトレーニングしてみたかった、など…。

 仕返ししたい!はありましたね。そのために空手を始めたのですから。でも続けるうちにそのような気持ちはなくなりました。気持ちに余裕が出てくると、いじめられたのは僕が悪かったのだということが分かったからですね。

 映画の後は、完全にブルースリーになりきっていました。頭の先からつま先まで、稲妻がかけぬけた感動でした。今も影響は強く、華麗な動きこそ最も大切という考えがありますね。


Q11.もし、空手に出会ってなかったら、自分はどうなっていたと思いますか。

 思うんです。私の空手道場は、「倒すのは敵ではなく、己の弱気!」を標榜していますが、それが空手でなくても、なんでもいいのです。運動でなくても、絵画でも、小説でも、書道でも、お茶でも、いいと思うんです。

 私の場合も、どちかかというと、空手よりも文化的なことが得意だったりするのですが、これも何らかの使命だと思っています。空手に関しては、ありえない偶然が重なり、それを思い返すと、もう私は、空手の道場をやることになっているとしか思えない人生でした。



このページのトップへ
1/1 > 克服体験談集(男)
克服体験談集(女)   いじめと戦おう!トップ  サイトマップ