いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
>クラスメイトのみなさんへ(安全な助けかた)
クラスメイトのみなさんへ

 学校には、人気者の子っていますよね。そういう子とは、いつもいっしょに遊ぶというほどでなくても、ほどほどに仲がいいと、やはりホッとします。

 まして、いじめっ子たちとは、なおさら仲よくしておきたいですよね。「オレたちに逆らうと、あいつ(いじめられっ子)みたいになるぞ」と、言ってなくても、そう思ってそうな気がします。

 できれば、みなさんにいじめを止めてほしいのですが、やっぱりこわいですよね。その気持ちはよく分かります。

 でも、いじめられっ子のためにできることはあります。できるはんいで、これをやってみてください。安全な方法です。


さいしょに
一人でもできて、安全な助けかた
なんでそれで助けられるの?
ほんとうに安全なの?
そのあと、いじめっ子たちは何もしてこないかな?
消しゴムかりるだけなの?
さいごに
スウェーデンのCM




さいしょに

 いじめっ子は、いじめられっ子の〜くん(さん)のことを「あいつは○○だから、ムカつく」とか、「○○だから、みんなにめいわくかける」とか、悪口を言いふらして、〜くんを”イヤなやつ!”に、仕立てあげました。

 まんまと、〜くんが”イヤなやつ!”だと思ってしまった人たちは、いじめを見て、笑ってしまいます。”イヤなやつ!”が苦しんでいるところを見るのは、ゆかいで、楽しいからです。

 みんなが笑っていると、(みんな楽しんでる!やっぱり”イヤなやつ!”って思ってるんだ!ヒャッホー!なんかいいことした気分〜♪もっと笑って笑ってー♪)と、いじめっ子はうちょうてんになって、どんどん、どんどん、いじめてしまいます。

 みんなを笑わせる人は、好かれて、もっと人気者になります。すると、こわくて、だれも止められなくなります。

 いじめを見て笑う人が多いと、助けるのはむずかしいです。楽しいいじめをじゃますると、こんどは自分がいじめられそうだからです。


さいしょに





一人でもできて、安全な助けかた

 みなさんは、〜くん(さん)を”いい人!”に仕立て上げてください。
どうするかというと・・・


〜くんに、
「ごめん、消しゴムわすれちゃったから、ちょっとかしてくれない?」と言って、かりてください

そして、かえすときに、



「ありがとう!助かったよ!」


と、できるだけはっきりと、大きな声で言ってください。

 そしたら、また、いつものようにしてください。これだけです。

 チャンスをつくって、できるだけたくさん、「ありがとう!助かったよ!」と言ってください。




一人でもできて、安全な助けかた





なんでそれで助けられるの?

 「ありがとう!助かったよ!」という声は、まわりの人にも聞こえています。 それを聞いた人は、(あれ?なんか分からないけど、〜がお礼を言われてるぞ)と思います。そして、(あいつ、○○だから、いつもいじめられているけど、いいところもあるんだ。へー)と、ふと思います。


なんでそれで助けられるの?1


 そうすると、いつものようにいじめを見ても、なんだか、面白くなくなってきます。

 ”イヤなやつ!”と思っていたころは、ゲラゲラ笑えたのに、「いいところもある」と思うと、なんだか、かわいそうな気がして、ちょっと冷めた目で見てしまいます。すこし、ふくざつな気分です。

 いっぽう、いじめっ子たちは「あれ?」と思います。いつものようにいじめたのに、みんないまいち笑いません。ちょっと、シーンとしています。

 いつもだったら、ここでみんなゲラゲラ笑って、(ヒャッホー!)となるのに、なんか変です。

 (え?なんかオレ、悪者みたいじゃん。みんな笑ってよ〜)と思います。

 そういうことが、しばらくつづくと、(〜をいじめても、なんかオレが悪者みたいになるから、や〜めた)と、いじめをしなくなります。または、しづらくなります。自分が損をするからです。


なんでそれで助けられるの?2





ほんとうに安全なの?

 あなたを、こうげきする理由がないから、だいじょうぶです。

 もし、「いじめやめろよ!」と、いじめっ子たちに言うと、
 「あいつはオレたちのてきだ!あいつもいじめてやれ!」
 と、なってしまうかもしれません。

 もし、〜くんと、とくべつ仲よくすると、
 「あいつは〜と仲がいいから、仲間だ!まとめていじめてやれ!」
 と、なってしまうかもしれません。

 でも、あなたは消しゴムをかりて「ありがとう!助かったよ!」と、お礼を言っただけです。教室では、よくあることです。

 ・いじめっ子たちにむかって、なにも言ってません。
 ・お礼を言ったあと、すぐいつものようにするので、〜くんと、とくべつ仲よくしているわけでもありません。


ほんとうに安全なの?





そのあと、いじめっ子たちは、なにもしてこないかな?

 かれらは、〜くんが”イヤなやつ!”のままじゃないと、いじめをできなくて、面白くありません。だから、あなたが、また「ありがとう!助かったよ!」と、言わないように、なにか言ってくるかもしれません。

 たとえば、「おまえ、なんで、あんなやつの消しゴムなんか、かりるわけ?言ってくれりゃ、かすのに。きたないじゃん」とか、言ってくるかもしれません。まるで、あなたのためを思って、言ってるかのようです。そしたら、「いや、消せればいいや、と思って」と答えましょう。”べつに、たいした意味はないよ”というかんじで、言いましょう。

 また、こんど、あなたが、「あ、消しゴムわすれた!」と言うと、サッと、いじめっ子のだれかが、かそうとするかもしれません。そうしたら、〜くんから、かりられないので、かならず、だまって〜くんの横にいってから、「わすれたから、かして」と言うようにしましょう。

 もしかしたら、いじめっ子が、「〜は、○○だからイヤなやつだ。そう思うだろ?」と聞いてきて、あなたに「ウン」と言わせようとするかもしれません。「ウン」と言ってしまったら、(ぼくも、〜がイヤなやつだと思うので、もうあんなやつの消しゴムかりません)と、へんじしたのと、同じになってしまいます。

 だから、そう聞かれたら、「そうかな〜。どうなんだろ」というかんじで、イエスともノーとも言わず、フニャフニャ〜と、かわしてください。そうしたら、なにも気にしないで、また消しゴムをかりられます。


そのあと、いじめっ子たちは何もしてこないかな?





消しゴムをかりるだけなの?

 ほかにも、いろいろできます。ノートを見せてもらったり、「つぎの時間、体育だっけ?」と聞いてみたり、なにかちょっとしたことを、たのんでもいいかもしれません。


 とにかく、「ありがとう!助かったよ!」と言えるチャンスを、たくさん作ってみましょう。




さいごに

 これは、いじめられっ子にも、いじめっ子にも、どっちつかずで、できるはんいで安全に助ける方法です。

 でも、できれば勇気をだして、〜くんの友達になってください。

 みなさんへのおねがいです。




スウェーデンのCM

 この動画は、スウェーデンのいじめ防止キャンペーンのCMです。赤毛でバカにされている男の子のために、先ぱいが自分も赤毛になってあげた、というものです。ぜひ、見てみてください。


 

※この動画は、東京カウンセル佐野様より教えていただきました。

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