いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
恐喝封じ(きょうかつふうじ)

 暴力をチラつかせて、「なあ、・・・円かしてくれよ」と言う恐喝は、シカトなどとはちがって、完璧に犯罪です。明らかに犯罪なだけに、「ボイスレコーダーなどで証拠を集めて、やっつけてしまおう!」と、考えてしまいがちですが・・・。

牙を抜く
恐喝封じ
  まず自分の親に話す
  封筒にお金と手紙を入れる
  学校に行ってる間に、親が相手の親に手渡す
相手の家では・・・
学校で会ったら・・・
それでもダメなら、相手の親に事情を話す
それでもダメなら・・・

牙を抜く

 証拠を集めて、コテンパンにやっつけたとします。しかし、その後も、卒業まで、同じ学校に通わなければなりません。相手の性格にもよりますが、(コノヤロウ・・・よくも・・・)と、思われてしまうかもしれません。

 ですから、やめさせながらも、相手の牙を抜く、ということが大切になってきます。

 また、本気で法的に戦うとなれば、こちらもたいへんです。相手の人生にも、影響を与えてしまうかもしれません。大げさにしないですむなら、それが一番です。




恐喝封じ−まず自分の親に話す

 まず、自分の親に話しましょう。もし、「なんだと!」と、今にも相手の家や学校に怒鳴りこみそうになったら、落ちつくようお願いしてください。

 親にバレてしまった理由は、「自分のおこづかいでは足りなくて、こっそり親のお金を盗ろうとしたら、見つかった」ことにします。


まず親に話す





恐喝封じ−封筒にお金と手紙を入れる

 大きめの封筒と、小さな封筒、新品のノートを用意します。入れるお金は、だいたい恐喝されている額の10倍くらいでいいと思います。小学生が持つには多いかな、中学生が持つには多いかな、高校生が持つには多いかな、という額を入れます。

 恐喝のリーダー格あてに、次のような手紙を書きます。

〜くんへ

 うちの○○と、友だちでいてくれてありがとう。
 この間、○○が、タンスからこっそりお金を盗ろうとしているのを見つけてしまいました。

 「なんでそんなことをするのか」と聞いても、ずっと黙ったままでした。それでも、しつこく問いただすと、「〜くんから『・・・円かしてほしい』って、たのまれたんだ」と、話してくれました。

 そこで、家族で話しあって、・・・円お貸しすることにしました。でも、返さなくていいですよ。困った時はお互い様ですからね。これからも、○○と仲よくしてくださいね。


 手紙を書いたら、外からお金だと分からないようにして、封筒に入れます。そして、封をします。


封筒にお金と手紙を入れる





恐喝封じ−学校に行ってる間に、親が相手の親に手渡す

 あなたの親から、相手の親へ、封筒を渡してもらいます。渡せるまで、あなたはカゼで学校を休んでください。『相手の親』に渡すため、その子が学校に行っている昼間に、家に持っていきます。

 共働きで留守なら、夜に行ってください。親が帰ってきているかどうかは、車・バイクがあるか、たくさんの部屋の明かりがついているか、などで当たりをつけましょう。

 もし、ドアを開けて、恐喝の当人だけが出てきたら、「お父さんかお母さんはいる?ちょっと用事があるんだけど、いつ帰ってくるかな?」と聞いてください。そして、その時間に行き、PTAのことなど適当な世間話をします。そのついでに、封筒を渡してください。

 「うちの子から、〜くんにこれを渡すように頼まれたんです。うちの子、カゼで休んでまして・・・。たまたま(この近くに)用事があったものですから」などと言って、渡してください。とにかく、「○○さん(あなたの親)が、うちの息子になんか持ってきた」と、相手の親が知るようにします。

 ここで、にらんだり、怒っているようなそぶりは見せないで、「おじゃましてすみません・・・」という様子でいてください。『これからも仲よくしてほしい』からです。


親が相手の親に渡す





相手の家では・・・

 当人が家に帰ってくると、親に「○○くんのお母さんが、あなたになにか持ってきたよ」と言われました。「あ、そう」と、自分の部屋で開けてみると、びっくりです。

 お母さんが、「何持ってきたの?」と聞いてきます。まさか、正直に言えませんから、「ん?授業のノート」と答えます。ウソをついてしまいました。

 そして、あなたの親にバレてしまったことを知ります。でも、あなたを怒れません。

 なぜなら、
 ・あなたは要求に答えようと、がんばった。
 ・要求以上の額をもらってしまった。
 ・あなたの親は、怒るどころか、ものすごくいい人だった。

からです。

 もし、相手の親がこっそり見てしまっても、問題ありません。いじめっ子はプライドが高いですから、その親もプライドが高いと思われます。そうなれば、他人から、ほどこしを受けるなど、とてもがまんできません。自分の子をともなって、返しに来るでしょう。親が腰の低い人でも、それはそれで返しに来るでしょう。


相手の家では…





学校で会ったら・・・

 渡せたら、もう一日くらい休んで、学校に行きましょう。おそらく、「ごめんな!これ、返すわ!」と、言ってくると思います。

 ここで、さらにダメ押しで、「ごめん。見つかった・・・」と、申し訳なさそうに謝りましょう。謝って、謝って、謝りましょう。これでもか、というくらいに相手の牙を抜きます。

 もう、恐喝できません。「あげる」と言われてるのに、「いらない」と返してしまいました。それに、今なら何事もなく終われます。相手も謝っているので、プライドも傷つけられていません。


学校で会ったら…





それでもダメなら、相手の親に事情を話す

 もしそれで、ヒャッホー!と言って使いはたし、さらに恐喝してくるなら、仕方ありません。自分の親から、相手の親に事情を話してもらいましょう。また、恐喝の額の10倍くらいを包んで、持っていきます。

 あくまで、冷静に話します。
 「すみません。うちの○○が、〜くんから『お金を貸してほしい』と頼まれているらしいんです。以前も一度、頼まれて、・・・円お持ちしたんですが・・・。今日、・・・円持ってきました。これを渡してください。でも、〜くんとは、これからも友だちでいてほしいので、どうか、怒らないでください。お願いします」

 〜くんは、ひとたまりもありません。以前、一度ウソをついています。ついてなくても、黙っていました。あとは、相手の親にまかせましょう。


それでもダメなら相手の親に話す





それでもダメなら・・・

 それでもダメなら、ボイスレコーダーペン型カメラなどで記録を取って、戦うのも一つの手でしょう。もう十分、やめるチャンスをあげました。


それでもダメなら…



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