いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
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 いじめの手口

  ターゲット選び
  まわりの人のイメージ操作
  いじめ開始
  いじめ競争

ターゲット選び

 いじめっ子は、まずいじめる人をじっくりと選びます。

 小学校・中学校に入学した日から、いきなりいじめをする人はいません。だれをターゲットにできるか分からないからです。

 ターゲットにできる人というのは、もし、いじめたとしても、まわりの人が「まあ、あいつならいじめられてもしょうがないかあ」と思いそうな人です。まわりの人が、「いじめられている人が悪い」と思いそうな人です。

 いじめっ子は、絶対に自分が”ひどいやつ”と思われないようにします。外国の調査では、いじめっ子は意外にもクラスの人気者で、好かれていることが分かっています。

 いじめを楽しむようなひどい人は、ふつう嫌われます。でも、人気者です。ということは、それだけ、「いい人だ」と思わせるのが、うまいということです。

 「こいつなら、”いじめてもかまわない”と、みんなを説得できる!」と思った人をターゲットにします。


ターゲット選び





まわりの人のイメージ操作

 まず、友だちが少ない人に目をつけます。友だちは”いじめてもいい”と思わせるのが、たいへんだからです。

 そして、弱点を探します。たとえば、「暗い」などです。

 みんなが「たしかに、そうだね」と言ってくれそうな弱点を見つけたら、友だちに聞きます。「あいつ、暗いよね?」。言われてみれば、たしかに暗いと思うところもあるので、「ウン」と答えてしまいます。

 でも本当は、その人は聞かれてから、暗いところを探したんです。探せば、だれだってそういうところが見つかります。「そうかな?」と思っても、仲がいいので、つい「ウン」と言ってしまいがちです。

 その人はもう「いじめなんてやめようよ」と言えなくなります。「あのとき『ウン』って言ったじゃないか!」と、言われてしまうからです。

 こうして一人、また一人と『ウン』と言ってしまった人を増やしていきます。いじめのリーダー格は”自分は正しい”と思っていきます。”みんなもそう思っているから”です。

 「ウン」と言ってない人が、一人では止めに入れないくらいの「ウン」の人数が集まるまでコツコツと増やしていきます。


 
まわりの人のイメージ操作





いじめの開始

 包囲ができたところで、いよいよ、いじめを始めます。


 その子に「お前、なんで暗いの?ムカつくんだよ」と、”みんなが思ってても言いづらいことを言ってのける”ことなどをします。まるで、思い切って言った勇気がある人みたいです。


 そして、見ている人たちは「あー、あいつ、みんな気を使って言ってなかったのに、言っちゃったよ」と笑います。

 ※しかし、本当はちっとも勇気ある人でもなんでもないのです。そのリーダー格がムリヤリに、その”弱点”を印象づけて、「みんなが気を使って言わない」ようにしたからです。
 さらにいえば、その”弱点”は社会でのイメージ、たとえば「明るい子はいい子」などに照らしての”弱点”であり、本当は悪いことでもなんでもないのです。



いじめの開始1


 一方、まわりの人には、笑っている人たちもいじめっ子の仲間に見えます。だから、「やめろよ」とは、おいそれとはいえません。だれに言えばいいのか分かりませんし、楽しいことを止めると、うらまれるかもしれません。

 「ひどい・・・」と思っていても、手が出せないのです。それに、たしかに言われてみれば、暗いところもある気がします。「いじめっ子たちの言うことも、もっともだ」と思ってしまいます。「みんながそう言うから、そうなんだろう」と思ってしまう人もいます。

 だれも止めないので、いじめっ子は「やっぱり、みんなもそう思ってるんだ」と考えます。「オレたちは正しい」と、さらに自信を持ちます。


いじめの開始2





いじめ競争

 笑う人がいると、「自分は人を楽しませている。人の役に立っている。いいことをしている」と、だんだんエンターティナー気取りになっていきます。

 「これはいじめではなく、ギャグだ」と、正当化していきます。”悪いことをしている”とは思いません。みんな笑っているからです。

 もし、いじめられっ子が泣こうものなら、「なに(ギャグなのに)マジになっちゃってんの?」と冷ややかにかわされます。笑う人がいるからギャグなんです。

 さらに、楽しいいじめ方をした人を”すごい”とする雰囲気になっていきます。自分がいじめグループの中でもっと大切にされるようにと、さらに派手ないじめを考えます。思いついたら鼻高々です。また、積極的に笑います。


いじめ競争


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