いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
”人気者”の力

 ともだちといると、いろいろ話せて単純に楽しいものです。
 しかし、「学校」という場で考えると、”ともだちの数”がそのまま権力になっていきます。

 話しあうとき
 学級委員長が人気者だと安心
 人気者と”ともだち”だとうれしい
 人気者に嫌われるとたいへん



話しあうとき

 10人で話しあって何かを決めようとするとき、その中のAくんがとても人気者だったとしましょう。

 ほかの9人はAくんとそれほど親しくありません。でも、Aくんがたくさんのともだちとワイワイ話しているのを、見ています。このとき、そのグループはAくんの意見が通りやすいです。

 ほかの人が「たくさんともだちがいるAくんと、仲よくしておこう」と思って、「そうしよう」と言いがちだからです。


 Aくんは1人ですが、見えない”ともだち”がたくさんいると、意見が10人分くらいの重みになります。


話しあうとき





学級委員長が人気者だと安心

 クラスで、学級委員長を決めたことが、みなさんにもあると思います。

 学級委員長には、ともだちが一人もいない子よりも、人気者がなってくれたほうが、なんとなくホッとしますよね。

 それは、人気者が「こうしようよ!」と言ったときは、すんなりいきやすいからです。聞いた人が(こっちのほうがいいんじゃないかなあ)と思ったとしても、(どうせたくさんの人が味方するだろうし・・・)と言いわけして、あきらめてしまいがちです。

 ともだちが一人もいない委員長だと、意見を言わずにはおれません。自分の思いどおりになるかもしれないからです。みんなが「自分の思いどおりにしたい!」と思えば、なかなか決まりませんね。

 だから、「(人気者の)あの子が委員長なら、きっとうまくいくだろう」と思って、なんとなくホッとします。




人気者と”ともだち”だとうれしい

 「オレ、(バスケ部のキャプテンで、人気者の)あいつと、親友だぜ」などと言えれば、なんとなくうれしくなります。見えないともだちが、たくさんいるような感じがして、胸をはりたくなります。


人気者と友だちだとうれしい





人気者に嫌われるとたいへん

 人気者とは、親友とまではいかなくても、せめて嫌われないようにしておきたいところです。嫌われるとたいへんです。

 人気者が仲がいい人たちに「オレ、あいつムカつくんだよね」と、おしゃべりの中で言ったとします。

 すると、言われた子は「なんでムカつくの?」ときっと聞くでしょう。ここで、「○○だから」とうまく説明されたら、たまりません。「なるほど〜。たしかにムカつく」と、その子にまで嫌われてしまいます。

 人気者はまた、おしゃべりがうまいからこそ、人気者でもあるわけで、「○○だから嫌い。あいつが悪い」と説明するのもうまいです。あっという間に「ムカつくのも、もっともだ」と思わせてしまいます。

 だから、せめて嫌われないようにしておきたい、と多くの人が思います。


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