いじめと戦おう!〜対策と克服法〜
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記録をつける

 記録はとても役に立ちます。できるだけ記録しましょう。いざというとき、相談するのが楽になります。結局、使わなかったとしても、捨てればいいだけです。


 「戦おう!」という気持ちが生まれる効果
 相談するのがラクになる
 記録のつけ方



※ 参考 克服体験談100
小6女子「(悪口の手紙など)もらったものは保存し、ボイスレコーダーも持ち歩いた。先生に全てを提出した。2、3日後に謝りに来た」


 
 「戦おう!」という気持ちが生まれる効果

 戦うには、「こっちは悪くないのに、ひどいことをされた!」と実感することが何よりも必要です。

 ケンカで考えてみましょう。ガキ大将でも暴走族でも暴力団でもいいです。そういった人たちは、必ず戦う前に理由を相手に宣言します。

 「オレたちが先に来ただろ!ここで遊ぶなよ!」とか、「おう、こないだオレのダチに、手ぇ出しやがったな?」とか、「借りた金は返さねぇとなぁ」とか、”お前が悪い”ということを相手に分からせようとします。

 たとえ相手が納得しなくても、こちらに戦う勢いが出てきます。それは、「相手が悪い。こっちは正しい。」という気持ちをしっかりと確認するからです。

 ”ケンカ”をできる人というのは、「こうで、こうだから相手が悪い」と理屈づけられる人です。まず、自分でそう思えなければ、ケンカそのものをできません。


 いじめられっ子は、何度も何度も”〜だからお前が悪い”と聞かされてきて、自分でも納得しかけてしまっているんです。だから、「自分を守ろう!」と戦えません。

 いじめっ子は、友達がたくさんいます。
「あんなに友達が多い○○くんが言うんだから、正しいんだろう・・・」

 いじめっ子の友達も同じことを言います。
「みんなが言うから、正しいんだろう・・・」

 何もしないけど、いじめを見て笑う人もたくさんいます。
「笑うということは、言わないけど、みんなもそう思っているんだろう・・・」


 いじめっ子の説得工作にまんまと自分も「そうだ」と思いかけているんです。まず、自分自身を立ち上がらせなくてはいけません。「ぼくはひどいことされているんだ!」と真っ先に分からせるのは自分です。

 記録すると、一番大切な「ぼくは正しい」と思う理由をたくさん作れます。負けないための、燃えつづけるガソリンになってくれます。




相談するのがラクになる

 人数のパワーゲームを破壊するファイナルウェポンとなります。

 いじめっ子らに良心が全くなく、どうしても”しづらく”させる方針が通じないときは、いわゆる”偉い人”に頼らざるを得ません。先生、校長、教育委員会、知事・・・などの”偉い人”に動いてもらうには、重い腰を上げさせるだけの強力な材料が必要です。つまり、ひどさを説明しなければなりません。しかし、これがなかなかうまくいきません。

 いじめ側はいじめたことをすぐ忘れてしまいますが、いじめられるほうも割と早く忘れてしまいます。人間には嫌なことを忘れるようにする機能があるからです。そうでないととても生きていけません。

 だから、「じゃあ、どういう風にいじめられてるの?」といざ聞かれると、意外に「えっと・・・」となってしまいます。


 また、いじめられっ子は自分の気持ちを説明するのに慣れていません。日常で聞かれることもないですし、無理にアピールすれば笑われ、もっとみじめになってしまいます。

 「えっと・・・」は、
(あ、あのことを話そうか・・・。でも、あれはぼくもちょっと悪かったかも・・・。この人は分かってくれるだろうか?「それは、君がいけないね」とか言わないだろうか・・・。うーん、一番辛いのは・・・。)
など、いろいろな思いがあふれ出している状態なんです。

 そのうち、もどかしくて説明をあきらめてしまうかもしれません。そうすると、相談の相手も「じゃあ、大したことないんだね」と思ってしまいます。


 されたことを客観的に淡々とつづってある”記録”は、ここで役に立ちます。いじめっ子を罰する方向に、法律を改正する動きもありますが、そのときの証拠にもなります。



記録のつけ方

 いじめられたら、すぐにこっそりとメモを書きましょうそして、家に帰ってからノートにくわしく記録しましょう。少なくとも3ヶ月〜半年は続けましょう。


  こっそりメモ(なぐり書きでいいです)  こっそりメモ
○月○日 pm1:05

2F ろうか けられた




○月○日 am10:10

きょうしつ 山本 田中 シカト










  しっかり記録  しっかり記録
○月○日 pm1:05

 次の時間が体育で、体育館に行くとちゅうだった。
 2階のろうかを歩いていたら、いきなり鈴木にふとももをけられた。ふりむくと、「アハハ」と佐藤といっしょに笑っていた。
 けられるようなことはしていない。
○月○日 am10:10

 教室で、休けい時間に、山本が田中くんに「〜のことシカトしようぜ」と言っていた。

 田中くんは、いつもはぼくが話しかけたとき、話してくれていたけど、今日は無視された。

 注意点は、こっそりメモを書いているところを見られないことです。「された!」と思ったら、机の下で分からないように、ちょこっと書きましょう。ちょっと時間をおいてから、書くのも見つかりにくいです。


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